リッツ・カールトン
誰もが聞いたことのあるホテルではないでしょうか?
これまでリッツカールトンについての本は10冊ほど読んでいて、単純に
という疑問がありました。
10冊読んでいても1回体験してみなければ本当のところはわかりませんし、10冊読む時間があるなら1回行った方が早いのも確かです。
知識をいくら増やしても経験値がなければその知識は活かされません。
接客・人材育成は世界最高峰のリッツカールトン。
今回は
この本を参考に、僕が体感した感想と旅の模様も含めて記していきたいと思います。
はじめに
僕は成長するのに一番大事なのは
「どこで働くか」より
「誰と働くか」だと思っています。
強いて言えば「どの環境に身を置くか」が最も重要だと思っています。
1流の人の周りは1流ですし、
周りにいる5人の平均が”今”の自分という風に言われています。
すごい人と一緒の時間を過ごせばなぜその人がすごいのかがわかる。
そうすることによって自分の足らないところや課題が見つかり、努力ができる。
今の自分の結果を”恥ずかしい・隠したい”と思ってるうちは伸び代がないということです。
”認めて、さらけ出すから伸びる”
自分の頭で考え行動して結果に繋がらないのなら外から吸収してヒントやアイデアを貰えばいいだけ。
普段贅沢しなくても体験・経験に時間とお金を惜しみなく使う。
人気のあるところを徹底的に真似できれば人気になれる
これが最適解だと思います。
チェックインの対応もエレベーターまでのご案内も全てが完璧な接客。
言葉遣いやお辞儀の角度、お客様との距離感・・・徹底的に教育されている印象を受けました。
もちろんいい値段はしますが、高いと思わせない”何か”があります。
お客様の喜びが最大の利益
不況で暇だからこそひとりのお客様に2倍の労力をかけられる。
その結果、顧客満足度が高まりリピート率も上がる。
真のホスピタリティは儲けが出ない間も大きな支えとなって店を成長させてくれるもの。
不況になるほどお客様は
という本質を見極めます。
心があれば知識や技術をカバーできる。
でも、知識や技術で心はカバーできない。
暇はチャンスなのです。暇な時に何をするかです。
自分の仕事以上の料金をいただいていませんか?
儲けに走った時点で1回はきてくれてもお客様は必ず見抜きます。
適正な価格というものを弁えなければ商売は成立しません。
利益が先行すると本当のサービスは生まれないのです。
プールの時間やジムのことについて何回か内線やスタッフさんに声をかけました。
必ず名前で呼んでくれ、質問に応えてくれた後
と最後に付け加えてくれます。
「決して安くはないけどまた来たい」
「もっと払ってもいいくらいのサービスだ」
期待値を超えるサービスや接遇が感動を呼びリピートになるのです。
リピートしないのは期待値を超えていない表れなのです。
良質なサービスを良質な価格で提供していればお客様は必ず支持してくれるのです。
仕事を楽しめない人は見透かされる
自分の仕事に誇りを持ち心の底から楽しんでいれば、相手から頼まれもしないのに相手の事を考えて自然と行動できる。
”相手の状況に適した言葉をかけれる”
ではなく、
こう聞くだけで信頼関係は構築できます。
仕事を楽しんでいない人は相手の気持ちを汲み取りません。
決まった対応だけでは心の壁は壊せないのです。
みんな楽しく働くことが出来るWin-Winの関係を作り上げれる人に人は集まってくる。
僕の周りのすごい人たちは皆さん仕事を楽しそうにしています。
人生の大半が仕事で終わる中、見栄や恥ずかしさを捨て、人の為に動けることが何よりの”存在意義”だと理解できた人が労働という枠から抜け出し成果を上げるのでしょう。
初心を忘れていませんか?
あなたの仕事はあなただけの力で成り立っていますか?
必ず誰かが支えてくれていると思います。
雇われるにしても事業を始めるにしても最初は”志”があって始めたはずです。
それがいつしか見えなくなってくる・・・
- やらされている
- 儲からない
- 上手くいかない
- あいつばっかり
など、問題を他のせいにし始めます。
目の前のお客様や仲間に感謝できなくて上手くいくはずがありません。
やってる気になっているから周りから人が離れ、協力してくれなくなるのです。
初心を忘れてはいけません。
”お客様が喜んでくれるのが全て”です。
ホテルの廊下やトイレ、至る所にたくさんの仕掛けがありました。
誰が見るかもわからない、こういった細かな気遣いも一流の所以なのでしょう。
毎日勉強していますか?
愚痴や不満を言って現実から目を背けている間に、感謝を伝えて楽しんで学んでいる人はあっという間に差を突き放していきます。
何の為に仕事はあるのか?
- 儲かるからやる
- 自由になりたいからやる
ではありません。
- 頑張ったから儲かった
- 頑張ったら自由になれた
あくまで結果は後からついてくるものです。
仕事は社会貢献。必要とされる為にやるのです。
マニュアルを徹底する
マニュアルが個性を潰すと言われることがあります。
果たして本当にそうだろうか?
守るべきルールを守らずして個性など出してはいけないと僕は思います。
個性はプラスαでないと意味がない。個性だけではただのワガママになってしまう。
個性というワードで好き勝手にやるから評価を受けにくくなる。
”ウリ”もそう。
基本が出来ている人がその先を見据えた時に必要なのがウリ
- 挨拶
- お礼
- 気遣い
- 感謝
- 愛嬌
- 思いやり
これら無くしてウリ(個性)など必要ないのです。
「いらっしゃいませ」も言えない愛想の悪いお店のイチオシメニューなど食べたくないでしょう。
リッツカールトンのスタッフは全員同じように気持ちいのいい接客をしてくれます。
特別なウリがなくても感動を生み、リピーターを増やしています。
イチローも大谷翔平もカズも・・・一流の人が大切にしているのは基本とルーティンです。
相手のことを考えて行動できる
これが最大のウリで武器です。
相手の事を考えずして武器を持っても誰も相手してくれません。
自分との約束を守れる人が一流
遠いところから高いお金を出し、泊まるのを楽しみしてくるお客様がたくさんいます。
それなのに
なんて気持ちで接客していてはガッカリさせるでしょう。
自分がそれをされたらどうでしょうか?
”接客業は一客入魂”でないとリピートされません。
これが命取りになり、癖になるのです。
一流の人は自分で決めた約束事は必ず守ります。
こういう人達の集まりならマニュアルはいらないでしょう。
ですがみんながみんなそうではない。組織として最低限のルールは必要。その為のマニュアルです。
リッツカールトンのマニュアル
リッツカールトンでは、
「会った人の顔と名前は覚えなさい」
というマニュアルがあるそうです。
ではなく、
バタバタして忙しそうなら、声を掛けるのではなく、目を見てお辞儀だけに留める。
こういうセンスや考える力、空気を読み取る力、相手がどうされたら嬉しいのか・・・というマニュアル以外の個性を伸ばしていくのがリッツカールトンの教育の強みなのです。
何をするにも、
”こうされたらお客様は喜んでくれるはず”
と考えて行動するのが心得となっているというわけです。